働く場所が変わると、労働保険(雇用保険・労災保険)の取り扱いにも影響があります。
では、転職や転勤、勤務地変更などの場合、労働保険の適用や手続きがどのように変わるのでしょうか。
今回は、労働保険に関連する取り扱いについてわかりやすく解説します。

転職による労働保険の取り扱い

転職をすると、前職で加入していた労働保険(雇用保険、労災保険)は引き継がれません。新しい職場で新たに労働保険の加入手続きを行う必要があります。

雇用保険

転職先で新たに雇用保険の加入手続きを行います。
また、失業手当を受け取る際は前職での加入期間を引き継げる場合があります。

労災保険

業務中の事故や病気に備えるため、新しい職場でも改めて労災保険に加入する必要があります。

転勤や勤務地変更による取り扱い

転職ではなく、転勤や勤務地変更の場合は、基本的に労働保険の再手続きは不要です。
ただし、勤務地が都道府県をまたぐ場合は、労働保険の取り扱いに若干の違いがあります。

雇用保険

転勤後も引き続き雇用保険は有効ですが、住所変更や勤務地変更に伴い企業側で手続きを行う必要があります。

労災保険

勤務地が変わっても労災保険の適用範囲は変わりません。基本的に手続きは不要ですが、企業側で確認が必要です。

退職して再度同じ会社で働く場合

退職後に再度同じ会社で働く場合、労働保険の取り扱いは以下のとおりです。

雇用保険

再雇用される場合、前職の雇用保険が再開されることが一般的です。
ただし、退職してからの経過年数などにより、再加入が必要な場合もあります。

労災保険

新たに働き始める際に、労災保険も再適用されます。
主に、企業側で加入手続きを行います。

労働保険の確認と手続き

勤務地が変わる場合や転職する場合、労働保険の加入状況を確認することが非常に重要です。
転職先や転勤先で、労働保険の手続きが適切に行われているかをチェックしましょう。
労働保険に加入していない場合、万が一の事故や病気、失業時に保障を受けられなくなります。
もし自分が労働保険にきちんと加入しているかわからない場合や、その詳しい内容について知りたい時は、社労士またはハローワークに確認してみましょう。
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労働保険は、私たちが働く上での重要な保障です。
勤務地が変わってもしっかりと手続きを行い、適切に労働保険が適用されるようにしましょう。