かわちのタイムスNo.75(20250601) ←クリックすると画像が見られます
【1面】
社長さん・一人親方・海外労働者
労災特別加入がイチ推し!
◆「知らなかった」に応えて
かわちの労災保険センターの労働保険事務組合認可を契機に「労災特別加入」を広げています。
労災保険は国の制度で、従業員を雇う事業者は必ず加入しなければいけません。
しかし、雇用労働者でない事業主(家族)・役員、一人親方などは労災事故に備えて、「特別に労災保険料を納めて加入する」ので、「労災特別加入」といいます。
3月の介護処遇改善加算説明会のときに、これまで「特別加入を知らなかった」社長さん3名が「介護現場でも労災事故が多い」「会社の経費になるなら」と同時に加入されました。
◆海外労働者も特別加入を
海外労働者の「労災特別加入」も大切です。
今年3月に海外での過労死遺族の呼びかけにより、「海外労働連絡会」が結成され、かわちの労災保険センターの会長でもある岩城穣弁護士が共同代表に就任されました。
海外に派遣される労働者は国内の労働法が適用されないことから、労働時間の管理など様々な問題に直面します。
労働災害が起こった場合に補償を受けるために、派遣する企業の責任で「特別加入」することが求められます。
かわちの社労士も連絡会に参加し、学び行動します。
音楽と講演のつどい
35名参加で盛大に開催
5月17日、かわちの労災保険センターの労働保険事務組合スタートを記念し、第4回総会を兼ねた「音楽と講演のつどい」が開催され、35名の会員・関係者・出演者が集いました。
会場の東大阪文化創造館多目的室の仮設舞台と大スクリーンを生かして、アマチュアバンド「いこらーず」の生演奏(全7曲)を楽しみ、宮川晃さんの講演「三方よしの事業活動とは何か」に学びました。総会では3名の参加者から「かわちの労災保険センター」への期待の発言があり、今後の発展を誓い合いました。
【2面】
「気になる」ニュース問答⑤
「マクロ経済スライド」とは
年金者 「年金削減に歯止め」とか聞きましたが?
社労士 国会審議中ですが「マクロ経済スライド」をやめない限り、当分年金が減ることに変わりありません。
年金者 「近大マグロ」は続けてほしいです。
社労士 東大阪市への郷土愛が強いですね。そうではなくマクロに(大きく)経済を捉えて年金額を調整しようという仕組みのことです。
年金者 初めて聞きました。
社労士 私も社労士試験の勉強の時に初めて知りました。試験では問題が解けず…。
年金者 社労士受験生泣かせの制度ですね。
社労士 それまで「物価スライド」の時代は物価が上がれば年金額も上がっていたのに04年に「マクロ経済スライド」が導入されてからは物価が上がっても年金額の増加を抑えるようになりました。
年金者 今年はどうなるの?
社労士 昨年の消費者物価上昇率2.7%に対し25年の年金改定率はプラス1.9%なので、差し引きでは実質マイナス0.8%になります。
年金者 そんなに年金が目減りするのですか。ますます暮らしにくくなります。
社労士 この制度を推進してきた厚労省自身が「問題がある」と認め、今国会に「マクロ経済スライド」の調整の終了を提案していたのですが、まともな審議もなく、先送りされてしまいそうです。
年金者 それでは「お先マクロ(まっくら)」です。
文楽 だからおもしろい
(人形浄瑠璃) vol.13
義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
(国立文楽劇場)
○文楽(歌舞伎も)の三大名作のうち、「仮名手本忠臣蔵」「菅原伝授手習鑑」は十年以上前に観賞しました。本作はコロナ禍で3年前に中止されており、国立文楽劇場では21年ぶりの「通し狂言」(1日がかりの上演)とあって、初めて観賞することができました。
○彗星のごとく現れた源義経が平家を打倒しスーパースターでありながら兄・頼朝から追われる立場になるところから物語は始まります。幼少期の鞍馬山での修行時代や京の五条大橋での弁慶との対決は別の話で演じられています。
○源平合戦といえば一の谷・屋島・壇ノ浦ですが、江戸中期に初演された本作は「もし壇ノ浦で平家の大将・平知盛や安徳天皇が入水せず生き延びていたら…」という設定から京都、兵庫、奈良を舞台に繰り広げられます。
○義経が主役でありながら、第1部は大物浦(尼崎)の船頭・銀平(実は平知盛)、第2部は吉野下市村の荒くれ者・いがみの権太(実は平維盛の身代わりとなる)、第3部は初音の鼓を追って義経の家臣・佐藤友信に化けた源九郎狐がそれぞれ主役級の大活躍をします。義経桜を彩る3人(2人と一匹)のヒーローというわけです。
○最後の河連法眼館の段で、源九郎狐が空を飛び回るクライマックスは(桐竹勘十郎がワイヤーロープで吊るされているとわかっていても)逆転満塁サヨナラホームランの様な痛快さで、義経の人気(判官びいき)にとどまらない本作の人気のほどがわかります。
編集後記
▼赤毛のアンのテレビ・アニメが毎週楽しみです。ストーリーは全てわかっているというのに。気になるのはマシュウおじさんの年齢。いつの間にか同世代になりました。
▼同世代と言えば、「岬めぐり」(山本コウタローとウィークエンド)を知らない人が大半でした。「音楽と講演のつどい」での一コマです。