かわちのタイムスNo.79(20260201) ← クリックすると画像が見られます
【1面
基盤技術と安全・衛生に注目
東大阪市のネジ工場見学記
株式会社竹中製作所
社労士による安全・衛生自主研究会(代表幹事・筆者)は、「東大阪市のネジ工場で『ものづくり』と安全・衛生を考える」と題して昨秋、会社見学会をおこないました。訪れたのは東大阪市役所に近い荒本駅前から続く工場地域にある株式会社竹中製作所。
「錆びないネジ」をつくるボルト工場と新築された電子機器工場を見学しました。
見学者一行は、まず会社役員によるレクチャーを受けました。竹中佐江子社長のご挨拶とPRビデオで「地域にねざしながらもグローバルなものづくり」とはどういうことかを知りました。
◆ものづくりの工程を知る
その後、2班に分かれて、ボルト工場へ。ネジ製造の基盤技術である切削(刃物で素材を切削してネジ山をつくる)、転造(素材を回転させて変形しネジ山をつくる)、鍛造(プレス機でネジの頭の部分をつくる)、塗装(錆びないネジをつくる表面処理)の加工工程を見学しました。
長さ6メートルもある棒材の転造加工では、棒材を種類ごとに分けた引き出し状の棚から、必要な棒材を数本取り出し、ワイヤーロープで玉掛けして転造機にセットする様子など、細心の注意によるダイナミックな作業を見ることが出来ました。
◆5S活動に従業員から提案
安全・衛生面では機械油が滴る転造機まわりの床面でも「ギトギト」の油汚れがなく掃除が行き届いていることが感じられました。また、工場の各部署に「業務改善提案」「稼働率(目標55%)」の掲示があり、意識的に取り組まれていることが分かりました。見学後の質問タイムで、油の掃除については「5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・躾)に力を入れている。従業員から提案書を出してもらい、レベルごとにA・B・C賞として表彰している」との回答がありました。
最後に本社・ボルト工場から7分ほど駅よりの立地に昨夏新築された電子機器工場を見学しました。
こちらはホコリ一つない空間で、開発(図面など)・製造(部品組み立て)・品質保証(検品など)の業務が進められていました。防音設備のあるミーティングルーム、机と椅子が一体のソファーのような休憩スペースなど快適な空間が随所に見られ、従業員にも人気で、駅に近いこともあって、本社からの異動希望も出ているそうです。伝統ある工場と新しい工場の両方を見学することができました。
かわちの社労士事務所
今 年 の テ ー マ
馬車馬のように働く?
バランスを大切に
チームワークで前進したい。
● 仕事と家庭のバランス
● 業務分担のバランス
● 業務と研修のバランスetc.
【2面】
「気になる」ニュース問答⑦
ご存知ですか? 「取適法」
社 長 この間、取引先から「振込手数料は当方が負担します」と言われて、面食らった。「とりてき」とか言っていたけど。
社労士 私も最近まで知りませんでした。「取的?」と聞いて、「一本刀土俵入り」の駒形茂兵衛が浮かんできて。
社 長 余計にわからん。
社労士 歌舞伎の演目で、関取(十両以上)になっていない力士の呼び方です。
社 長 もったいぶらずに、何のことか説明してもらえるかな。
社労士 これまでの「下請法(下請代金支払遅延等防止法)」が「取適法(中小受託取引適正化法)」に今年1月1日から改正されたのです。
下請法は、手形のサイトが長いなど代金の支払が遅れることを禁止していました。
社 長 うちは手形とか関係ないけどな。
社労士 公正取引委員会のパンフレットには「中小受託事業者との合意の有無にかかわらず、振込手数料を中小受託事業者に負担させ、製造委託等代金から差し引くことは違反になります(「減額」に該当)」と書かれています。下請に振込手数料を負担させるのは、独占禁止法でいう「優越的地位の濫用」と同じという考え方です。
社 長 ということは、うちが発注するときは、振込手数料を引かずに、うちが負担することになるのやね。
社労士 仰る通りです。当事務所も、報酬の振込手数料については御社負担でお願いしています。
社 長 「優越感」は元々ないけどね。
だから映画はおもしろい vol.66
プ ラ ハ の 春
不屈のラジオ報道
(2024年、チェコ、スロバキア)
- 「プラハの春」と聞いて、チェコ事件のこととわかる方は、私よりも年配の方がほんどだと思います。私が夜間学生だった1979年にソ連のアフガニスタン侵攻が起こり、1968年にもチェコで同様の軍事介入があったことを知りました。ベトナム反戦運動などの世界の動きの中、チェコで学生の運動から広がった民主化運動は「プラハの春」といわれましたが、これに対して、ソ連を中心としたワルシャワ条約機構5ヵ国軍が動員され、兄弟国の戦車によって同年8月20日にプラハは制圧され、民主化運動は押しつぶされました。社会主義国全体の利益のためには一国の主権が制限されてもやむを得ない(制限主権論)というものでした。
- ソ連が侵攻したとき、軍は当時の最大の報道機関だったラジオ局を制圧し、「ソ連がチェコスロバキア国民を救出に来た」とウソの放送を流そうとします。しかしラジオ局の報道局員たちは権力と戦車に立ち向かい、回線技術を駆使し、ラジオ局の外から真実の報道を続け、市民を励まし続けました。
- チェコ事件から50年以上を経て、この実話を描いた本作は国内映画賞を総なめし、歴代2位の動員記録を打ち立てる大ヒットとなりました。
- 今の世界を見渡せば、ウクライナ、ガザの戦争、トランプ大統領によるベネズエラ攻撃フェイクニュースの蔓延など、とても過去の話では済まされません。真実の報道に命を掛けるジャーナリストの姿に、報道の自由を守ることの大切さが胸に迫ってきます。
編 集 後 記
▼昨秋、副鼻腔炎の手術のため、東大阪医療センターに5泊6日の入院。痰に悩まされることがなくなり、経過は良好ですが、「鼻声は変わらないね」と言われます。
▼カナダのカーニー首相の演説「大国に迎合せず、ミドルパワーは結束を」に大いに共感。私の大嫌いな言葉である「寄らば大樹の陰」はやめようという宣言です。





