かわちのタイムスNo.48(20201201) ← クリックすると画像が見られます。
【1面】
弁護士 税理士 行政書士 司法書士
他士業と連携広がる
コロナ禍で迎えた年の瀬。予想もしない1年になりましたが、恒例の「十大ニュース」を発表します【下記】。
今年は他士業の先生方との連携が広がりました。
▼雇用調整助成金では、3名の税理士・公認会計士から飲食店・食品製造・舞台照明の関与先の紹介を受けました。
▼労働トラブルでは、司法書士・税理士からの紹介を受け、弁護士を紹介しました。
▼労働者派遣業の許可申請にあたり、公認会計士を紹介しました。
▼建設業者の労働保険加入では、行政書士から紹介を受けました。
開業以来のおつきあいの税理士・司法書士に加え、弁護士・行政書士も複数の先生方と連携していますので、お客様からのご要望に沿った紹介をすることができます。
社会保険労務士は他の士業に比べて歴史が浅く、知名度も低いと自覚しています。
今年は期せずして社会保険労務士が注目されることになりましたが、これからも「身近でお役に立つ」社労士であり続けたいと思います。
かわちの社労士事務所版 予想もしない1年でした
2020年 十大ニュース(重大ではありません)
1.コロナに負けるな!企業支援 … 雇用調整助成金が「メイン業務」に
2.出身校区など地元のお客様が … ご近所からの依頼増もコロナの影響か
3.事務所職員4人でワンチーム … 年末業務に備えて募集採用しました
4.同一労働同一賃金は派遣から … 講師経験生かして派遣事業サポート
5.介護事業所指定申請に取組む … 大阪市の訪問介護の指定申請でした
6.他士業と連携強めて紹介進む … 雇調金・許認可・労働トラブルなど
7.コンビニオーナーとの出会い … 本部と闘う東大阪市のオーナーです
8.お陰様でお客様150件突破 … 2年で50件の出会いがありました
9.感染防止しつつ研究会続ける … 集まってこそ学べることもあります
10.電動機付き自転車で健康的に… 周辺市まで広範囲を走破しています
雇用調整助成金 来年2月まで 期間延長
「特例措置」の期限が12月末から2月末に2ヵ月延長されました。「コロナ第3波」の自粛要請が広がる中で、当然の措置とはいえ一安心です。
【雇用調整助成金の申請状況 Ⅲ】
全 国 | ~9月25日 | ~11月20日 |
申請件数 | 1,327,779 | 1,942,387 |
決定件数 | 1,208,011 | 1,879,617 |
決定額 | 1兆5265億円 | 2兆2561億円 |
当事務所 | ~9月25日 | ~11月27日 |
申請件数 | 84 | 104 |
決定件数 | 37 | 81 |
【2面】
「命に勝る契約書はない」
コンビニオーナーの心意気に感銘 (下)
人件費の高騰、人手不足問題に直面し、深夜営業の必要性を感じなくなった松本オーナーは、2016年本部に「時短」を要望するも認められませんでした。
マネージャーである妻に「がん」が見つかり、さらに窮地に。本部に深夜営業中止を嘆願し続けるうち、妻は他界しました。
2019年2月1日、ついに「時短」を始めると、本部からは契約解除を言い渡されました。多くの報道による世論の声に圧倒されて解除を断念した本部は、虎視眈々と契約解除を狙っていました。
元日を休業することを公表した松本さんに対し、本部は12月20日、一方的に契約解除を通告してきました。
「顧客クレームが多い」ことを理由にしていますが、時短営業の先駆けであり、本部の意のままにならないオーナーを標的にしたやり方に対し、松本さんは裁判でたたかう道を選択しました。
研究会参加者からは「分断され孤立してコンビニ本部(巨大企業)の圧力に支配されているコンビニ店主に連帯して立ち上がることを訴える松本さんの熱意、ファイティングスピリットに感銘致しました」と感想が寄せられました。
数日後に結成された「松本さんを支援する会」に筆者も参加しています。
文楽 だからおもしろい
(人形浄瑠璃) vol.8
本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)
(国立文楽劇場)
●廿四孝とは中国で古来有名な孝子24人のこと(冬に筍を食べたいという母の願いにこたえた孟宗など)。本朝なので日本版です。難解で複雑といわれる本作のうち、「観ればわかる」部分をつなげた形の公演でした。
●足利将軍暗殺の嫌疑をかけられ疑念を晴らすため、武田信玄の息子・勝頼は切腹し(実は身代わり)、長尾(上杉)謙信の息子・景勝も自身の首を差し出すことを父に促すもはぐらかされます。
謙信の娘・八重垣姫(文楽によくでてくるお姫様)は許婚の勝頼が切腹したと聞き悲嘆にくれていましたが、死んだのは身代わりで、花作りの箕作が勝頼と知ります。しかし父・謙信もその秘密を知り、勝頼に追っ手を差し向けました。そのことを知らせたい八重垣姫は、武田家の家宝の兜に祈願し通力を得て、勝頼のもとへと急ぐのでした。
●前半から「十種香の段」までは、時節柄か登場人物(太夫、三味線、遣り手も)が少なく淡々とした展開でした。
最後の「奥庭狐火の段」は、狐火が飛び交い、狐が乱舞する中、八重垣姫が通力を得る場面で一気に盛り上がりを見せました。
勝頼・景勝の親孝行ぶりに対して、八重垣姫は父より恋人を選んだようで…。
●4月以降公演中止が続いた国立文楽劇場で、文楽を観賞することができ、本連載も継続することができました。来年は映画・文楽をもっと楽しみたいと願っています。
編集後記
▼近頃「ようつうトラブル」に悩まされています。このニュースも立ったり座ったりを繰返しながら執筆しました。健康のありがたさを感じる年齢になったということです。
▼過労死防止月間の11月の自主研究会は森友疑惑・赤木事件の担当弁護士さんを講師に招きました。国会が役割を果たさない以上、裁判での証人喚問に期待が高まります。