かわちのタイムスNo.18(20151201) ← クリックすると画像が見られます。

【1面】

ストレスチェック制度がスタート

職場のメンタルヘルスを考える

労働者のメンタルヘルス不調の1次予防を目的

として、ストレスチェック制度がスタートします。

◆メンタルヘルスの現状は

「精神障害の労災件数」が増加しています。平成26年度の請求件数1456件、決定件数497件はともに過去最多です。

職種別では、専門的・技術的職業、事務、サービス業の順に多く、ストレスの溜りやすい仕事内容が想像されます。

年齢別では、働き盛りの40歳代が一番多く、30歳代、20歳代とつづきます。労働の質と量が労働者のストレスに大きく影響しているのです。

当事務所が今年請求した精神の障害年金は、2件とも職場の「いじめ」が発病につながったもので、労災の請求をすれば、業務上が認定されたかもしれなかったケースです。

労災請求を減らすためには、不調者が出る前のメンタルヘルス対策が求められます。

◆チェックは1次予防が目的

12月1日から施行されたストレスチェック制度。その目的の第1は不調者の早期発見(2次予防)、不調者への事後対応(3次予防)ではなく、未然防止(1次予防)です。

さらに、労働者自身のストレスへの気付きを促すこと、職場環境の改善につなげることも目的となります。

◆中小企業には負担増に

ストレスチェックは産業医・衛生管理者が選任され、衛生委員会が設置されている事業場で実施することが大前提です。

労働者50人未満の事業場は実施義務はなく、努力義務とされています。

ストレスチェック実施による中小企業の負担増は否めません。それでも、労働者のメンタルヘルス不調から発生するリスクもまた大きいのです。

コストをかけて実施するからには、職場環境の改善に活用したいものです。

 

      ストレスチェックのステップ

①労働者が質問票に記入して実施。その結果を評価

②チェック実施者が受験労働者に個別結果を通知

③医師の面接指導の必要な労働者の申出による、面接指導の実施。

医師の意見を勘案した措置の実施

④ストレスチェックの結果を用いた職場環境の評価

⑤チェック実施者による事業者への評価結果の報告

⑥報告を勘案した職場環境の改善

 

   メンドくさい    ようわからん

 給与計算はお任せ下さい!

★こんなとき、アウトソーシングを

1.社長が給与計算に手を取られていて、本業に専念できない

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【2面】

   かわちの社労士事務所 (今年も重大ニュースではありません)

 発表!! 2015年の10大ニュース

1.小規模保育施設選定に合格 … 応援してきた複数の認可外保育所が認可園になりました

2.障害年金請求にとりくむ … 障害年金請求代行にとりくみ、精神・身体の3件を申請

3.介護職員処遇改善加算を探究 … 新設された加算Ⅰのキャリアパス要件の整備が課題です

4.特定社会保険労務士に合格 … 紛争解決代理業務に社会保険労務士としてとりくみます

5.ホームページから問合せ増える … 選ばれている理由は「近い」「料金が手頃」が大半です

6.3年越しのお客様から依頼 … 開業以来訪問を続けてきた社長さんが、ついにお客様に

7.労動保険事務組合の加入すすむ … 建設業はじめ、製造業・サービス業の加入もありました

8.電子申請へ、一歩を踏み出す … 電子申請に対応できる事務処理の範囲を広げていきます

9.自主研究会の代表幹事に就任 … 大阪社労士会の安全衛生自主研究会の「雑用主任」です

10.胃の調子改善で体重オーバー … 胃カメラで分かったピロリ菌治療が成功したのですが…

 

だから映画はおもしろい  vol.15

原 節子さん 追悼

小津安二郎監督・「紀子3部作」

(1949・51・53年)

●原節子さんの訃報に接し、急遽予定稿を差し替えました。

「昭和の大女優」といっても、昭和37年に引退された原節子さんとはスクリーンの中でしか会えませんでした。

●今年4~6月に「銀幕デビューから80年 女優 原節子のすべて」特集上映があり、小津監督作品6本を含む12本を鑑賞したばかりでした。

やはり何度見ても見飽きないのが、「紀子3部作」です。

●『晩春』(49年)は父子家庭の娘・紀子が父を気遣って結婚をためらいます。父娘の京都旅行の夜、父(3部作とも笠智衆)に説得されて、ようやく結婚を決意する娘。この映画を見るたび、娘には余り早く大きくなってほしくないと思ったものです。

●『麦秋』(51年)は適齢期(今や死語)を過ぎた娘・紀子に対し、何と高校時代の友人(佐野周二)の母親(杉村春子)がプロポーズします。

このくだりは、『釣りバカ日誌15』(04年)に再現されていて、江角マキコ・筧利夫・吉行和子が演じています。多くの映画人が小津監督の作品を愛し、学んでいるのです。

●『東京物語』(53年)は、世界映画史上ベスト・ワンに選ばれた、小津監督、原節子の二人にとっても最高傑作です。

この作品については、本連載の第1回『東京家族』の中で合わせて紹介しています。

●3部作を通して、原節子の輝くような美しさは、その内面からもにじみ出ていると感じさせます。その美しさをもっとも引き出したのが小津監督だったのでしょう。

『晩春』『麦秋』はキネマ旬報ベストテン第1位ですが、『東京物語』は第2位でした。

その年の1位は『にごりえ』(今井正監督)、3位は『雨月物語』(溝口健二監督)です。

まさに日本映画の黄金時代。その時代に輝き、その時代と共に去った原節子は「伝説の女優」となったのです。

 

編集後記

▼8月11日が赤字になった来年のカレンダー。「山の日」は労働時間短縮や消費の拡大に寄与するでしょうか。新年早々からの通常国会で、労働時間法制が審議されます。

▼事務所移転から1年、年末には開業以来3年となります。「生活」と「夢」の両方を追求し、一歩ずつ進んできました。まだまだ立ち止まるわけにはいきません。