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かわちのタイムス(事務所便り)第30号 介護保険法成立から20年― 介護労働の実態を考える

かわちのタイムスNo.30(20171201) ← クリックすると画像が見られます。

【1面】

介護保険法成立から20年―

介護労働の実態を考える

介護保険法が1997年に成立してから今年で20年。

要介護・要支援の認定者は600万人、サービス利用者は500万人を超え、介護職員も180万人に増えました。

介護保険導入にあたり「介護の社会化」が唱えられましたが、介護殺人や介護を苦にした自殺・無理心中は減っていませんし、高齢者に対する虐待も増えています。「介護離職」もゼロどころか、年間約10万人で推移しています。

◆介護労働者の労働実態

2015年の介護報酬マイナス改定の影響を受け、介護事業所の倒産は過去最高となり、介護労働者の労働環境にも大きな影を落としています。

① 介護労働者の賃金は、全産業の一般労働者の平均より9万円低い。

② 「介護職員処遇改善加算」は介護職員全体の改善となっていない。

③ 離職率が高く、求職者が激減しているため、人手不足が慢性化している。

④ 訪問介護では利用時間が60分から45分に短縮されたことが過密労働、サービス残業の発生につながっている。

⑤ 健康面では腰痛とメンタルヘルス不全が多発している。

◆介護労働者の健康

当事務所がこれまで扱った労災保険請求は、①訪問介護の通勤・移動時の交通事故 ②介護作業による腰痛 ③認知症の利用者からの暴行による負傷などです。

労働者からの相談では、メンタルヘルス不調の訴えがありました。

◆根本的な問題

介護報酬が低く抑えられ続け、利用者負担が増大し、「保険あって介護なし」といわれる事態が進行しています。

介護労働者の処遇改善と介護制度の改善は、事業者・労働者・利用者とその家族の共通の願いであり、国と自治体の責任でもあるはずです。

 

 かわちの社労士事務所 (今年も重大ニュースではありません)

 発表!! 2017年の10大ニュース

1.事務所職員定着で2名体制に … 事務スタッフ定着で、外回りと実務の同時進行が可能に

2.労働時間管理が焦眉の課題に … 労働基準監督署による是正勧告の相談・対応が5件発生

3.就業規則見直しの依頼相次ぐ … 保育所開園・介護処遇改善加算・助成金申請と目的多様

4.給与計算受注増でテンポよく … 毎月15日・20日・25日・末日の給料締切日に合わせて

5.二十歳前傷病の障害年金受給 … 統合失調症で却下になった事案を知的障害で受給に成功

6.運送業・製造小売のお客様確保 … 労基署調査・申告がきっかけで、関与先の業種が広がる

7.ビルつながりのお客様4件に … 事務所移転3年めにして同じビル内のお客様が次々現る

8.新たな個人情報保護事務所に … マイナンバー管理を含むSRPⅡマークの認証を受ける

9.運転資金の公的融資を受ける … 東大阪市の信用保証による融資で事業拡大を企図します

10.「日本一大切にしたい会社」見学 … 自主研究会の会社見学で新たな発見と感動がありました

 

【2面】

「日本でいちばん大切にしたい会社」見学記(下)

島田株式会社 (西淀川区)

なかなか解決できない大きな課題とは、戦前から営業していた事務所兼倉庫が手狭で老朽化していたことでした。

倉庫の雨漏り、事務所の床は剥がれたまま。倉庫は6ヵ所に分散しており、フォークリフトがなく積み下ろしは手作業で行うなど、労働環境も

悪化していました。ようやく移転先が見つかり、2015年8月に現在の西淀川区御幣島に移転しました。

そんな中でもハリーズ制定(2010年)以来、「シマダのこだわり」(①環境配慮型商品エコノワの普及促進 ②超スピード納品体制 ③クレー

ムへの親身な対応)を実現してきました。

一方で従業員の離職率は低く、働く環境改善、人材・育成フォロー、障害者雇用、地域清掃など、「社員一人ひとりが幸せになれる会社」「社会に役立つ会社」をめざして着実にとりくんできました。

「日本で一番大切にしたい会社」審査委員会特別賞の受賞理由の一つに、「役員室を解体し社員の福利厚生の場所にした」ことがあげられています。

社員みんなが集える、食堂と休憩室を兼ね備えたスペースに加え、更衣室も完備され、応接室以上に?豪華です。玄関横にもおしゃれな休憩スペースがあります。

従業員の結婚祝賀会を「サプライズ」で開いたこともあるとか。職場の仲間が3ヵ月かけて準備し、本人には内緒で伴侶を招待し、懇親会に見せかけて…。その企画力・団結力・優しさに驚かされます。

見て、聞いて、感動した、素晴らしい会社見学会でした。

 

だから映画はおもしろい vol.25

『ゴッホ 最期の手紙』 

(2017年、イギリス・ポーランド)

●ゴッホといえば『ひまわり』が有名ですが、筆者は『アルルの跳ね橋』を思い出しま す。子どもの頃、「こんなにきれいな絵を描く画家が、なぜ自殺したのか?」とふと思ったことがありました。

●本作は、ゴッホの死の謎に迫るミステリーには違いないのですが、「謎解き」よりアートの世界に圧倒されてしまいます。

映画製作の手法は、まず実際に俳優が演技(熱演ぞろい)→そのフィルムを見て大勢の画家がゴッホの絵のタッチで油絵を描く→それを合成してアニメーション化するという手法を取っています。まるで、ゴッホの油絵がそのまま動画(96分)になったかのようです。

ふだんは、洋画観賞は「字幕」付きと決めているのですが、この作品だけは日本語吹き替え版にしてよかったと思います。精緻な画面を見るだけで精一杯だったからです。

●ゴッホは27歳にして初めて油絵の絵筆を執り、亡くなるまでの10年間に多くの作品を残しました。筆者が社労士の勉強を始めて8年になりますが、「これぞプロ」の仕事をしたと言えるだろうかと考えれば、ゴッホの天才ぶりがわかります。ただ、現代と違い10年間は短かすぎて、ゴッホが世に知られるようになったのは後世になってからでした。

「不遇の一生」を送ったといわれるゴッホ。この映画を観て、「狂人」「怠け者」などという単純な決めつけは、ゴッホの生き様には相応しくないと思いました。

 

編集後記

▼子どもの頃、ケンカが起こると「ケンカはおよし、相撲はお取り」と声を掛け合ったものでした。横綱のケンカ(暴力)は引退しても消し去ることはできません。

▼「昭和レトロ」という言葉がよく聞かれますが、イメージは様々。「消費税がなかった時代」というのは筆者の想いです。「平成レトロ」もいつか流行るでしょうか。