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かわちのタイムス(事務所便り)第23号 賃金を考える 同一労働同一賃金 最賃引き上げ 

かわちのタイムスNo.23(20161001) ← クリックすると画像が見られます。

【1面】

どこまで本気?  同一労働同一賃金  最低賃金引き上げ

賃金を考える

●「1億総活躍プラン」では

「ニッポン1億総カツカツプラン」ともいわれますが、働き方改革の方向としては、

①同一労働同一賃金の実現、②最低賃金の引き上げ、③長時間労働の是正、④高齢者の就労促進が掲げられています。

「同一(価値)労働同一賃金」は、例えば保育士と建設作業員の職務(仕事)を比較して、同一価値なら同一賃金とするもの。これを実現するためには、職務分析・職務評価の制度確立が必要です。

職務評価は、国際的には要素別得点法に基づき、①知識・技能②負担③責任④労働環境の4大ファクターを用いて客観的に評価する手法が確立されています。とかくILO条約批准に消極的な日本ですが、国際基準に学んで、研究・検証を重ねることが大切です。

●最低賃金はどう上げる?

最低賃金の引き上げは、貧困・格差是正には欠かせませんし、都会と地方の格差是正のためには「全国一律最低賃金制」が求められます。

問題は、最低賃金引き上げが中小企業の経営体力を奪いかねないことです。最低賃金引き上げのための中小企業への支援は欧米では普通です。

中小企業への抜本的支援と一体で最低賃金の引き上げを進めるべきです。

 

近畿の最低賃金額(平成28年10月)

府県 最低賃金額(アップ額)
京都  831(+24)円
大阪  883(+25)
兵庫  819(+25)
奈良  762(+22)
和歌山  753(+22)

大阪府の推移

年度

      最低賃金額

24        800円
25        819
26        838
27        858
28        883

     

     これなら使える 雇用保険助成金 ⑩  

    特定就職困難者雇用開発助成金

 もらえる事業主

◆高年齢者・障害者・母子家庭の母などの就職が困難な人を、ハローワークの紹介により雇い入れること

◆その従業員を相当期間雇用することが確実であること

◆雇用と同時に雇用保険に入れること

 

もらえる金額         (大企業)

高年齢者・母子家庭の母 : 60(50)万円

高年齢者・母子家庭の母 : 40(30)万円

のうち短時間労働者

障害者         :120(50)万円

障害者の短時間労働者  : 80(30)万円

重度障害者等    : 240(120)万円

※6ヵ月ごとに2回申請。障害者は2~6回申請

★トライアル雇用奨励金(ハローワークの紹介による短期間の試行雇用)との併用ができる場合があります。

 

【2面】

年金よろず相談  参ノ巻・下

生活保護と障害年金

〔最初の相談から9ヵ月後〕

B 郎 ようやく「年金支払通知書」が届いたんですが、見方がわかりません。

社労士 「(A)厚生年金+(B)国民年金(基礎年金)」と書いてあります。2級該当です。

B 郎 本当に2級なんですね。長くかかったなあ。

社労士 主治医の先生も初めは、障害年金の診断書作成に戸惑っておられたようでしたが、日常生活の様子などを伝えるうちに、「うつ病」から「双極性感情障害」に病名を変更されました。

B 郎 生活保護と年金の関係はどうなりますか。

社労士 障害年金2級を受けられる人は生活保護費に障害者加算がつきます。あなたの場合は生活保護費>年金なので、生活保護費+障害者加算=収入となり、毎月2万6千円ほど収入がふえます。

B 郎 それは助かります。

社労士 それだけでなく、私がいただいた成功報酬も含めて、診断書代など経費も認定されたので、その分の生活保護費を返還せずにすみました。

B 郎 社労士さんにお支払いができてよかったです。

社労士 H市では、生活保護受給者の社労士への支払いを経費認定するのは前例がなく、初めてだそうです。2人で福祉事務所と粘り強く交渉した成果です。これから申請する人の道を切り開いたんですよ。

B 郎 本当によかったです。

※このコーナーは、実際に寄せられた相談をモデルにしたフィクションです。

 

 だから映画はおもしろい vol.19

『 トランボ 』

ハリウッドに最も嫌われた男

         (2015年、アメリカ)

●冷戦下にハリウッドを襲った赤狩りについては、『真実の瞬間(とき)』(1991年)と山田和夫氏の著書『ハリウッド 良心の勝利』によって、およそのことは知っていました。本作は、下院非米活動委員会によって断罪された「ハリウッド・テン」の主要メンバーであり、後に偽名で2度もアカデミー賞を受けたダルトン・トランボの物語です。

●トランボは非米活動委員会の聴聞会で、言論の自由を主張しますが、議会侮辱罪で有罪となり、投獄されます。出所後も本名では仕事が出来ず、ペンネームでB級映画の脚本を量産する仕事をこなします。トランボは共産党員でしたが、とくに思想的な映画をつくっていたわけではなく、表舞台から追放されても、家族を守るために仕事を続けたのでした。

妻や子どもたちも世間の冷たい仕打ちに耐え、ストレスを抱えながら不眠不休で仕事に打ち込むトランボを支えて、家庭の危機を乗り越えていきます。

●その苦しい時代に、『ローマの休日』(1953年)と『黒い牡牛』(1956年)の二つのアカデミー賞作品が書かれました。実名が復活したのは追放から13年後でした。ちなみに名作『ジョニーは戦場へ行った』(1971年)は、監督・脚本・原案とも実名で発表されました。

●アメリカ大統領選の報道に触れるたび、トランプ氏かクリントン氏を選ぶしかないアメリカ国民の選択の幅の狭さを感じます。アメリカは本当に「自由の国」なのか。映画人を弾圧し、その実話を映画にする。アメリカのもつ二面性を考えさせられる映画です。

 

編集後記

▼秋の臨時国会への「労基法改正法案」提出は見送りに。「重要法案優先」「対決法案は避ける」という理由で、大切な「働き方」に関する法案の審議を先送りするのはいかがなものか。

▼大阪社労士会誌の取材を受け、「事務所訪問 かわちの社労士事務所」が掲載されました。HPに転載しましたので、ご一読ください。